モノのカタチを考える

時期:2009年

発表者:Do


こんにちは。わたくしDoは「デザインとはなにか」を探究することを趣味にしています!自分でもちょっと変わった趣味だと思います(^ ^;) Kappyサロンではそんな私が考えるデザインについてプレゼンさせていただきました。


デザインとは、カッコ良い/使いやすい物を作ることだと思っている方が多いと思います。その側面は確かにあります。しかしよりデザインの本質を探っていくと、


「デザインとは意味ある秩序状態を作るために意識的に取り組むこと」


…だと考えています。これはヴィクター・パパネックさんが著書の中でデザインの定義として記述したものです。つまりデザインとは「こうしたい」という目的を持ち、それに対して何かしらの行動をとることです。そう考えると、私たちの日常生活の行動は常に目的があるため、常にデザインしているともいえます。


デザインとは、物の形状を考え・作ること(設計)の表現としてよく使われます。しかし本来の意味では、物に限らず生活スタイル等の幅広い対象(これを私は「物」ではなく「モノ」と呼びます)を形づくることです。そう考えるとデザインは結構身近な存在だと思いませんか?


また、プレゼンの中ではデザインが人間の認知と密接に関わっていることも紹介しました。(D.A.ノーマンさんの認知科学的なデザイン論etc)そのひとつが「対応づけ」。例えば、ボリュームを上げ/下げする調節キーの操作を考えましょう(上図)。何も書かれていなくとも、おそらく上に引っ張ればボリュームが上がって、下に引っ張るとボリュームが下がると分りますよね。これはボリュームを「上げる」「下げる」ことと、実空間上のキーが「上にある」「下にある」を対応させて認識するためです。


「デザイン=設計」と考えると耐久性等を保証する構造力学的な工夫や低コストで加工・製作するための工夫など、工学的な側面が強い印象かもしれません。しかし本当のところ、デザインは人間の認知特性を加味したりと、様々な分野の知識を使ってアプローチすべきことなのです。


このプレゼンを通して、デザインが身近なテーマであること、そして様々な分野の知識が関わってくることを知っていただけたらと思いプレゼンさせていただきました。